【マヤこたストーリー上級編】A New Chance|イギリス留学という新たなチャンス

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英語のストーリーを読んでみよう(上級)
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はじめに

「英語がもっと話せるようになりたい。でも、まだ海外に行く自信がない。」

英語を勉強していると、そんなふうに感じることはありませんか?

今回の「マヤこたストーリー上級編」では、ルーカスとリリーがイギリスへ帰ってから3ヶ月後のお話です。

学校生活は以前の日常に戻っていましたが、コタローは時々、2人と過ごした日々を思い出していました。

そんなある日、マヤが学校の掲示板で見つけたのは、イギリス留学プログラムの案内でした。

マヤはすぐに「行きたい!」と興奮します。

一方、コタローも本当は行きたいと思いながら、

“I’m still not confident enough in my English.”

「まだ自分の英語に十分な自信がない。」

と、不安を感じます。

「行きたい」という気持ちと、「自分にできるのだろうか」という不安。

今回は、そんなコタローの葛藤を中心に、少し難しめの英語表現を使ったストーリーを楽しみながら学んでいきましょう。


A New Chance

It had been three months since Lucas and Lily had returned to England.

(ルーカスとリリーがイギリスに帰ってから、3ヶ月が経っていました。)

Life at school had gradually settled back into its usual routine. Yet, despite having plenty to keep him busy, Kotaro occasionally found himself missing the days when Lucas and Lily had been around.

(学校生活は少しずついつもの日常に戻っていました。しかし、忙しく過ごしているにもかかわらず、コタローは時々、ルーカスとリリーがいた頃の日々を恋しく思うことがありました。)

One afternoon, as Maya was making her way down the hallway after school, something on the bulletin board caught her attention.

(ある日の放課後、マヤが廊下を歩いていると、掲示板に貼られたあるものが目に留まりました。)

She stopped in her tracks and stepped closer to take a better look.

(彼女は思わず立ち止まり、よく見るために掲示板へ近づきました。)

“Wait a minute… What’s this?”

(「えっ、ちょっと待って……これ何?」)

A newly posted flyer stood out among the notices that had been there for weeks.

(何週間も前から貼られていた掲示物の中で、新しく貼られた一枚のチラシが目を引いていました。)

“Study Abroad Program in England”

(「イギリス留学プログラム」)

Maya’s eyes widened as she read the words.

(その文字を読んだ瞬間、マヤは目を大きく見開きました。)

“No way… This is exactly what I’ve been hoping for!”

(「うそ……これ、まさに私がずっと望んでいたものじゃん!」)

A broad smile spread across her face.

(彼女の顔には大きな笑みが広がりました。)

She had always dreamed of studying abroad, but until that moment, going to England had seemed more like a distant possibility than something she could actually make happen.

(マヤはずっと留学を夢見ていました。しかしその瞬間までは、イギリスに行くことは、実際に実現できることというより、遠い可能性のように思えていました。)

Just then, she noticed Kotaro approaching from the other end of the hallway.

(ちょうどその時、廊下の反対側からコタローが歩いてくるのが見えました。)

“Kotaro! Come over here! You’ve got to see this!”

(「コタロー!こっち来て!これ絶対見て!」)

Kotaro looked puzzled but walked toward her.

(コタローは不思議そうな顔をしながらも、マヤのところへ歩いてきました。)

“What happened?”

(「どうしたの?」)

“Look at this!”

(「これ見て!」)

Maya pointed excitedly at the flyer.

(マヤは興奮した様子でチラシを指差しました。)

“It’s a study abroad program in England. Can you believe it?”

(「イギリスへの留学プログラムだよ。信じられる?」)

Kotaro read the flyer carefully.

(コタローはチラシをじっくり読みました。)

For a moment, he said nothing.

(しばらくの間、彼は何も言いませんでした。)

“England…?”

(「イギリス……?」)

“Yes! We could actually go there and study English!”

(「そう!本当にイギリスへ行って、英語を勉強できるんだよ!」)

Maya could hardly contain her excitement.

(マヤは興奮を抑えきれない様子でした。)

“Just think about it, Kotaro. We’d get to use English every single day. We could talk to people from different backgrounds, experience life in another country, and improve our English at the same time.”

(「考えてみてよ、コタロー。毎日英語を使えるんだよ。いろんな環境で育った人たちと話したり、外国での生活を経験したりしながら、同時に英語も上達させられるんだよ」)

Kotaro listened quietly.

(コタローは黙って聞いていました。)

Maya suddenly added something that made him look up.

(すると、マヤがあることを付け加えました。それを聞いて、コタローは顔を上げました。)

“And who knows? We might even get the chance to see Lucas and Lily again.”

(「それに、もしかしたらまたルーカスとリリーに会えるかもしれないよ」)

Kotaro’s expression changed.

(コタローの表情が変わりました。)

“Lucas and Lily…”

(「ルーカスとリリー……」)

The memories of their time together came rushing back.

(彼らと過ごした時間の記憶が一気によみがえりました。)

He remembered the conversations they had shared, the things they had taught him, and the moments when he had struggled to express himself in English.

(彼らと交わした会話や、教えてもらったこと、そして英語で自分の気持ちをうまく伝えられず苦労した瞬間を思い出しました。)

For a brief moment, he found himself imagining what it would be like to meet them again.

(ほんの一瞬、また彼らに会えたらどんな感じだろうと想像しました。)

“This could be our chance,” Maya said.

(「これが私たちのチャンスかもしれないよ」とマヤは言いました。)

Kotaro stared at the flyer once again.

(コタローはもう一度チラシを見つめました。)

There was something exciting about the idea of going back to England.

(イギリスへ行くという考えには、心を躍らせるものがありました。)

At the same time, however, a familiar feeling of anxiety began to creep in.

(しかし同時に、いつもの不安がじわじわと込み上げてきました。)

“I… actually want to go,” he admitted quietly.

(「僕……本当は行きたい」と彼は小さな声で認めました。)

Maya immediately smiled.

(マヤはすぐに笑顔になりました。)

“Then let’s apply together!”

(「じゃあ、一緒に応募しようよ!」)

Kotaro hesitated.

(コタローはためらいました。)

He knew that he wanted to go. The problem was that wanting something and believing you were capable of doing it were two completely different things.

(行きたいという気持ちは確かにありました。しかし、何かを望むことと、自分にそれができると信じることは、まったく別のことでした。)

“I’m still not confident enough in my English,” he said.

(「まだ自分の英語に十分な自信がないんだ」と彼は言いました。)

“I can understand some things, but when I have to speak, I can’t always find the right words.”

(「ある程度は理解できるけど、話さなきゃいけなくなると、いつも適切な言葉が出てくるわけじゃない」)

Maya looked at him calmly.

(マヤは落ち着いた様子で彼を見ました。)

“Isn’t that exactly why you should go?”

(「だからこそ、行くべきなんじゃない?」)

Kotaro looked at her.

(コタローはマヤを見ました。)

“What do you mean?”

(「どういうこと?」)

“If you wait until your English is perfect, you’ll probably never feel ready.”

(「英語が完璧になるまで待っていたら、きっといつまで経っても準備ができたとは思えないよ」)

Maya paused for a moment before continuing.

(マヤは少し間を置いてから続けました。)

“You don’t have to be fluent before you go. You’re going there to become better at English.”

(「行く前から流暢である必要なんてないよ。英語が上達するために行くんだから」)

Kotaro lowered his eyes.

(コタローは目を伏せました。)

“But what if I can’t understand what people are saying? What if I freeze up when I try to speak?”

(「でも、もし相手の言っていることが理解できなかったら? 話そうとしたときに、頭が真っ白になったら?」)

His voice revealed how genuinely worried he was.

(その声からは、彼が本気で不安を感じていることが伝わってきました。)

Maya gave him a reassuring smile.

(マヤは安心させるように微笑みました。)

“Then you’ll make mistakes. And that’s fine.”

(「そのときは間違えるんだよ。それでいいの」)

She gently tapped the flyer with her finger.

(彼女は指でチラシを軽く叩きました。)

“You’ll make mistakes, learn from them, and try again. That’s how people improve.”

(「間違えて、そこから学んで、また挑戦する。それを繰り返して、人は成長していくんだよ」)

Kotaro remained silent.

(コタローは黙ったままでした。)

Part of him wanted to believe her.

(彼女の言葉を信じたいという気持ちはありました。)

But another part of him was still holding him back.

(しかし、もう一人の自分がまだ彼を引き止めていました。)

After a long pause, Kotaro finally spoke.

(長い沈黙の後、コタローはようやく口を開きました。)

“I really do want to go…”

(「本当に行きたいんだ……」)

He looked at the flyer again.

(彼はもう一度チラシを見ました。)

“But I need some time to think about it.”

(「でも、少し考える時間がほしい」)

Maya nodded without trying to pressure him.

(マヤは彼にプレッシャーをかけようとはせず、うなずきました。)

“Of course. Take all the time you need.”

(「もちろん。必要なだけゆっくり考えていいよ」)

Kotaro stood there for a while, staring at the words “Study Abroad Program in England.”

(コタローはしばらくその場に立ち、「イギリス留学プログラム」という文字を見つめていました。)

The opportunity he had secretly dreamed about was suddenly right in front of him.

(密かに夢見ていたチャンスが、突然、自分の目の前に現れたのです。)

He felt excited.

(ワクワクしていました。)

He felt nervous.

(不安でもありました。)

And perhaps more than anything else, he was afraid of discovering the limits of his own ability.

(そして何よりも、自分の実力の限界を思い知らされることを恐れていました。)

As Maya walked away, Kotaro remained in front of the bulletin board.

(マヤが歩き去った後も、コタローは掲示板の前に残っていました。)

“Can I really do this?”

(「本当に僕にできるのかな……?」)

He knew that the answer would not come simply by standing there and wondering.

(そこに立って悩んでいるだけでは、答えは出ないことを彼は分かっていました。)

Still, he wasn’t ready to make a decision.

(それでも、まだ決断する準備はできていませんでした。)

For now, all he could do was take the first step toward finding the answer.

(今の彼にできるのは、その答えを見つけるための最初の一歩を踏み出すことだけでした。)


今日のフレーズ

Phrase意味
settle back into ~再び〜に戻る、〜に落ち着く
catch one’s attention~の注意を引く、目に留まる
stop in one’s tracks思わず立ち止まる
make one’s way to ~~へ向かう、進んでいく
can hardly contain one’s excitement興奮を抑えきれない
come rushing back一気によみがえる
get the chance to ~~する機会を得る
creep in徐々に入り込む、じわじわ込み上げる
be capable of ~~する能力がある
hold someone back人を引き止める、妨げる
take all the time you need必要なだけ時間をかける
take the first step最初の一歩を踏み出す

フレーズ解説

① catch one’s attention

catch one’s attention は「人の注意を引く」「目に留まる」という意味です。

今回のストーリーでは、

Something on the bulletin board caught her attention.

「掲示板に貼られたあるものが彼女の目に留まりました。」

という形で使われています。

単に「見る」という意味の see ではなく、何かが自然に目に入ってきて注意を引いたというニュアンスがあります。

Example

A strange sound caught my attention.

「奇妙な音が私の注意を引きました。」


② can hardly contain one’s excitement

can hardly contain one’s excitement は、

「興奮をほとんど抑えられない」

という意味です。

今回のマヤのように、嬉しいことがあって興奮している場面で使えます。

Maya could hardly contain her excitement.

「マヤは興奮を抑えきれない様子でした。」

contain は「中に入れておく、抑える」という意味があります。

そのため、

contain one’s excitement

で「興奮を抑える」という意味になります。


③ creep in

creep in は「忍び込む」「徐々に入り込む」という意味です。

今回の、

A familiar feeling of anxiety began to creep in.

では、「不安が突然現れた」というより、

少しずつ不安が込み上げてきた

というニュアンスがあります。

感情と一緒に使うと、とても自然な表現です。

Doubt began to creep in.

「疑念が徐々に湧いてきました。」


④ be capable of ~

be capable of ~ は「~する能力がある」「~することができる」という意味です。

今回のストーリーでは、

believing you were capable of doing it

「自分にそれができると信じること」

という形で使っています。

can よりも少し硬く、能力や可能性について話すときによく使われます。

Example

I believe you are capable of achieving your goal.

「あなたなら目標を達成できると思います。」


⑤ hold someone back

hold someone back は「人を引き止める」「人の前進を妨げる」という意味です。

今回の、

Another part of him was still holding him back.

は直訳すると、

「彼のもう一つの部分が彼を引き止めていた」

となります。

つまり、

「行きたい気持ちはあるのに、不安や恐怖が彼を前に進ませなかった」

という意味です。

+ワンポイント:話す力を伸ばすなら声に出す練習を!

英語表現を“知っている”だけでは、実際の接客ではなかなか口から出てきません。
今回のようなフレーズも、声に出して何度も練習することで初めて使える英語になります。

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今日の文法

What if ~?

今回、コタローが何度も使っている重要表現が What if ~? です。

What if I can’t understand what people are saying?

「もし相手の言っていることが理解できなかったら?」

What if I freeze up when I try to speak?

「話そうとしたときに頭が真っ白になったら?」

What if ~? は、

「もし~だったらどうする?」

「もし~だったらどうなる?」

という仮定を表します。

特に、心配していることや起こるかもしれない悪いことについて尋ねるときによく使われます。

Example

What if I make a mistake?

「もし間違えたらどうしよう?」

What if nobody understands me?

「もし誰にも理解してもらえなかったら?」

英会話でも非常によく使われる表現なので、ぜひ覚えておきましょう。


練習会話

Conversation

マヤ
マヤ

You seem worried. What’s wrong?

コタロー
コタロー

I’m thinking about studying abroad, but I’m not sure I’m ready.

マヤ
マヤ

What makes you feel that way?

コタロー
コタロー

I’m afraid I won’t be able to communicate with people in English.

マヤ
マヤ

What if you make mistakes?

コタロー
コタロー

I guess that’s part of the problem. I’m afraid of making them.

マヤ
マヤ

But making mistakes is how you learn.

コタロー
コタロー

I know. I just don’t know if I’m capable of doing it yet.

マヤ
マヤ

You’ll never know unless you give it a try.

日本語訳

マヤ
マヤ

心配しているようだけど。どうしたの?

コタロー
コタロー

 留学について考えているんだけど、準備ができているのか分からないんだ。

マヤ
マヤ

どうしてそう感じるの?

コタロー
コタロー

 英語で人とコミュニケーションが取れないんじゃないかと心配なんだ。

マヤ
マヤ

もし間違えたら?

コタロー
コタロー

 それが問題の一つなんだと思う。間違えるのが怖いんだ。

マヤ
マヤ

でも、間違えることが学ぶことにつながるんだよ。

コタロー
コタロー

分かってる。でも、まだ自分にできるかどうか分からないんだ。

マヤ
マヤ

やってみなければ、分からないよ。


今日の単語・フレーズ

Word / Phrase意味
routine日課、決まった生活
occasionally時々
bulletin board掲示板
flyerチラシ
distant遠い、遠く感じられる
possibility可能性
background生い立ち、背景
hesitateためらう
confident自信がある
fluent流暢な
freeze up緊張で頭が真っ白になる
reassuring安心させるような
genuinely本当に、心から
ability能力
opportunity機会、チャンス
limit限界

まとめ

今回のストーリーでは、マヤが学校の掲示板でイギリス留学プログラムを見つけました。

マヤはすぐに留学を決意しようとしますが、コタローは「行きたい」という気持ちを持ちながらも、自分の英語力に自信が持てません。

特に今回覚えておきたいのは、

What if ~?

「もし~だったらどうしよう?」

という表現です。

また、

catch one’s attention

「目に留まる」

creep in

「徐々に込み上げる」

be capable of ~

「~する能力がある」

hold someone back

「~を引き止める」

など、日常英会話だけでなく、英語の文章を読むときにも役立つ表現がたくさん登場しました。

そして、今回のコタローの悩みは、英語学習をしている人なら一度は感じるものかもしれません。

「もっと英語ができるようになってから海外へ行きたい。」

そう思ってしまうこともあります。

しかし、マヤが言ったように、

“If you wait until your English is perfect, you’ll probably never feel ready.”

「英語が完璧になるまで待っていたら、きっといつまで経っても準備ができたとは思えない。」

という考え方もできます。

コタローは、このチャンスを本当に掴むことができるのでしょうか?

次回は、留学をめぐってさらにコタローの葛藤が深まっていきます。

マヤこたストーリー上級編 第2話へ続きます。


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